肝臓癌の手術体験記


はじめに
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これで人生3度目の手術になる。1回目は胆のう全摘(腹空鏡手術)、2回目はS字結腸がん(開腹)、そして今回の肝臓癌切除(開腹)。消化器系の病気ばかりである。当然ながら原因は暴飲暴食の成れの果てである。みごとに自分の体で実験して結果も出た。絵に描いたような予想通りの結果である。
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それにしても、残りの臓器は大丈夫なのか?などとは考えもしないが、この肝臓は復元するらしく、元の大きさに戻るのに2ヶ月とかあればいいらしい。ただ今回は肝臓の50%を切除したので6ヶ月〜1年ぐらいはかかると素人ながら思っている。術後30日の現在、傷の痛みが心地よく残るものの至って経過良好であるので、健康に対する不安は全く無くなった。
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手術体験談
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目が覚めた。集中治療室のベッドの上である。見舞いのみなさんが数人部屋に入ってきた。目で会釈して『ありがとう』と心でお礼を言った。みなさんが帰った後ベッドに座ってみた。頭は麻酔の量が丁度良かったのか爽快感があった。また痛み止めが完全に効いていて快適だった。(前回は痛み止めが効いていなくて、ここが一番辛かった)
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しばらくして、さりげなく冷たいジュースが出てきた。ストローをさして飲んでみた。 おお〜ぉ うまい!冷たくてうまい! そうか、喉がカラカラに乾いていたことを思い出した。手術の改善が見られたのは、もう一つ、最初手術台に乗った時に寝袋に入ったようで暖かかったことである。
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インフォームドコンセント(説明と同意)が事前にあり、私と嫁と娘の3人で話を聞いた。輸血は十分に用意していること、肝臓のキャパシティ(許容)も把握して切除範囲を決めるらしい。止血もどこを止めればいいかなどが、パソコンで色分けされていて分かるらしい。肝臓の3D画像を見せてもらいながら十分な説明を受けた。

手術は4時間と前後1時間ずつの準備を含めて6時間をみている。術後は今と同じぐらい動けるか?と聞いたら、そのための手術です、と返答をいただいた。その後個室に移った時も「何か聞きたい事はありませんか?」と何回か聞かれたので、3回目ぐらいの時に「何でこうまでしつこく質問されるのか?」と頭をよぎったので、「命に未練はありませんので、難しい場面になったら殺してもいいです」と言ってしまった。。。そしたら先生は「聞かなかった事にします」と流してくれました。

命を助けることが医師の使命で、その医師に対して「命に未練はない」と言うのは後で考えたら、大変失礼な事を言ったなぁと反省しています。
誤解がないように追記しますが、手術に関しては先生に全てお任せするしかないので、のびのびと手術してほしいとの思いから出たことばです。それと命を軽んじているのでもなく、生か死かは神のみぞ知るもので自分の意思ではどうにもならない事だし、人生60年も生きれば十分だし、自分なりに好き勝手に生きてきた人生に満足している。

自分の人生に目標を立てて、その思いを実現できたから、まぁまぁの人生かなぁと思う。武田先生は「人生50年、残りはおまけの人生」とテレビで言ったが私も同感です。笑
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縦13cm 横17cm
計 30cmの傷
写真は先生よりいただく 表面はホチキスでとめて、内部でも糸で縫っているので開くことはないらしい
肝臓癌(上記写真)の説明 → kanzou1.pdf へのリンク  
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手術を終えて
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おそらく死ぬのは肝硬変か肝不全だと思っていたので、今回は本命の肝臓の手術と聞いて、自分の命もジ・エンドやなぁと思った。弟にだけは「今回は死ぬかもしれんなぁ」と伝えた。

先生からペットCTの検査を指示された時点で、これは普通じゃないな、と思い検索してみた。同時に肝臓手術の名医も調べてみた。近い所で福岡県の病院の先生がいいかもなぁ、と思いながら何となく気が進まなかった。仕事の関係も考慮して地元の病院に決めた。

結果からして、こんな離島にも名医がいた訳ですが、WEB検索しても名前が載らない名医はいるものです。先生には前回の大腸癌手術でもお世話になり術後5日で退院でき、今回の肝臓癌手術は術後10日で退院できました。

なにしろ、術後4日目で全ての管が取れ自由に歩けるようになりました。痛み止めを処方しているだけで、他の症状は全くなく順調な回復でした。5〜6日目に先生が「半分冗談ですが、1週間で退院できそうですか?」と笑いながら私に聞いたので、「傷みさえ無ければ退院できそうです」と答えました。毎日傷口を診察してもらっている若い先生に「今回は1週間で退院します」と私が言ったのを聞いての話でしたが、主治医の立場としては術後3週間は入院してほしそうな感じでした。笑

退院はデータで判断すると思うが、10日目で退院できるまでに回復していて、本人も体調に自信があったので退院をお願いしました。食事は肝臓の機嫌を伺いながらのハーフ食でしたが、病院食に壁壁していて、早く家の食事がしたかった、ことも理由の一つでした。笑

退院して何か異常があれば、すぐ病院に来るようにと、先生に念をおされて、かなりご心配かけているなぁ、と思いながらも感謝感激で退院しました。今回も前回同様に看護師さんや他の関係方々の、暖かいご支援をいただきましてありがとうございました。厚く御礼申し上げます。
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10日で退院して2日後、さっそく調査の仕事が入り、それより3日後には所狭しとホテルの全館を調査で歩き回っていました。冷汗。。。笑。。。適度に歩くのは良いのですが、仕事で歩くのは無謀の域やなぁ、と自覚しながらも無事に終えました。
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今回も抗癌剤を6ヶ月処方され、2週間服用し、1週間休む、を繰り返します。今回は軽い副作用?で、吐き気、左手の指のしびれが少々ありますが、さほど気にする程でもありません。抗癌剤を飲むのを休んだとたんに、元気がみなぎる感じがあります。後12日で術後2ヶ月となり、肝臓も復元しつつあるかも知れません。
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医師の所見と私の所見の違い
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Webで検索すると肝臓がんのほとんどはウイルス感染から癌になるらしい。大腸がんからの転移も確率は高いとある。また所見の違いで治療の方法も違う、とある。医師は私の過去の病歴やら生活習慣などは必要ないような感じで、そこは私が常に疑問に思っているところです。


Web検索より

肝臓がんのほとんどはウイルス性肝炎から発生する。C型肝炎が70〜80%で最多であり、次いでB型肝炎が10%〜20%と多い。日本や西欧では肝臓がんはC型肝炎が原因として多いが、その他のアジアやアフリカではB型肝炎が多い。

肝臓がんになる前に素地として肝硬変が存在する事が多く、特にC型肝炎が原因の場合にはほとんどが肝硬変を経てがん化する事が多い。
C型肝炎から肝硬変、そして肝臓がんと経路をたどる確率は年7〜8%であり、6年から7年で50%の確率で発がんすると言われている。

また、アルコール性肝硬変を原因とする肝臓がんは日本では少ない。

余談ではあるが日本や東アジアでは欧米よりも肝臓がんの発生率が高いと言われている。
それは手術や輸血、注射針の使い回しなどが原因と考えられている。

私はアルコール性肝硬変を原因とする肝臓がんと思っている。医師には説明しにくい症状が30年前からある。年に1〜2回、その症状が出ると5分ぐらい横になって症状が治まるのを待っていた。直近ではそれが30分、1時間と長くなった。今にして思えば肝臓癌が影響していたと確信できる。今後その症状が出なければ確定する訳です。
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術後1年5ヶ月の現在の状況
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医師には説明しにくい症状が30年前からあり、術後から最近までその症状がなかったのに、夜中に一度だけ発症したがすぐに治まった。肝臓の裏側の背中がこるようになりいつものように背中を踏んでもらっています。あるいは電動マッサージ機で和らげています。

食事の量も変えられずに体重はあいかわらず80kg前後です。減らすと空腹感が増し、結局、今までと変わらない食事の量です。

たまに肝臓の一部に違和感を覚えてきたので、そのつど背中を踏んでもらうようになりました。来週が定期検診でCTスキャンの予定です。今までからしてガンは見つけられないと思います。また切除部分も復元の可能性はないと思います。CT検査は無意味に思いますが病院側の都合かもしれません。

体調は特に変わらないですが、魚釣りで沖に出ると帰ってから疲れが残るようになりました。これは64歳、年のせいかも知れません。笑